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院長紹介

院長

馬谷 直樹(うまたに なおき)

馬谷 直樹(うまたに なおき)

ご挨拶

アスレティックス整形外科肩膝スポーツクリニックのホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

当院は、2025年秋八尾市に開院予定の整形外科です。私は八尾で生まれ、八尾で育ちました。愛着ある八尾に密着した整形外科クリニックとしてみなさまをサポートさせていただきたいと考えております。

私は、今まで三次救急病院などの地域基幹病院、スポーツ診療に特化した整形外科病院、大学病院での勤務歴があり、通常では経験困難なほどの多種多様な診療経験があります。例えば、脊椎脱臼骨折、骨盤骨折、切断指などの外傷、変形性関節症、腰部脊柱管狭窄症、腱鞘炎などの慢性疾患まで様々な経験があります。専門は肩関節・膝関節・スポーツですが、整形外科全般に対応します。
また、京都大学や地域基幹病院で基礎研究や臨床研究を行ない、その結果を学会発表や論文作成し、学術活動を積極的に行っています。

当院は、最先端の治療を取り入れ、予防医療、診療、リハビリテーション、手術(提携病院)まで提供します。手術実績は約4千件で、関節鏡を中心とした低侵襲手術を得意としています。
当院は「エビデンスに基づいた治療」、「超音波診断装置を駆使した早期診断・早期治療」、「理学療法士による運動療法」に力を入れます。

どんなに些細な症状でも、不安があればお気軽にいらしてください。

経歴

  • 2007年3月関西医科大学医学部医学科卒業
  • 2007年4月-生長会 ベルランド総合病院 初期研修医・整形外科
  • 2010年4月-総合病院 聖隷三方原病院 整形外科
  • 2011年10月-日本赤十字社 和歌山医療センター 整形外科
  • 2015年4月-順和会 京都下鴨病院 整形外科
  • 2018年4月-京都大学 整形外科 肩・膝・スポーツ班
  • 2020年4月-関西電力病院 整形外科 肩・膝・スポーツ責任者
  • 2025年秋当院開業

資格・所属学会

学会認定専門医
  • 日本整形外科学会認定 整形外科専門医
学会認定医
  • 日本整形外科学会認定スポーツ医
  • 日本整形外科学会認定リハビリテーション医
  • 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
所属学会
  • 日本整形外科学会
  • 日本肩関節学会
  • 日本膝関節学会
  • 日本整形外科超音波学会
  • 日本整形外科スポーツ学会

業績

原著論文
  • 馬谷直樹, 百名克文, 玉置康之, 田中康之, 栗山新一.大腿骨転子部骨折に対するINTERTAN-Nailの使用経験.中部日本整形外科災害外科学会雑誌 2013;56(5):1175-1176.
  • 馬谷直樹, 百名克文, 玉置康之, 田中康之. 上腕骨内側上顆骨折に対する手術治療.骨折 2015;37(3)565-567.
  • 馬谷直樹, 小林雅彦, 水野泰行, 森大祐, 山下文治.2つの後内側ポータルを用いた後十字靭帯付着部剥離骨折に対する関節鏡視下内固定術の検討.JOSKAS 2017;42(1):146-147.
  • 馬谷直樹, 小林雅彦, 水野泰行, 森大祐, 船越登.若年水泳選手の前下方肩関節唇損傷に伴うガングリオンの1例. 肩関節2016;40(2):790-792.
  • 馬谷直樹, 森大祐, 小林雅彦, 水野泰行, 船越登. BonyIncreased-offsetリバース型人工肩関節置換術の術後短期成績. 肩関節2017;41(3):837-841.
  • 馬谷直樹, 船越登.転位の大きな右第5趾中節骨内側側副靭帯付着部剥離骨折に対して経皮的鋼線刺入固定術で治療した1例.骨折 2018;40(2):567-569.
  • 馬谷直樹, 森大祐, 小林雅彦, 水野泰行, 船越登.上腕骨近位端骨折に対するリバース型人工肩関節置換術の治療効果. 肩関節2018;42(3):649-652.
  • 馬谷直樹, 森大祐, 新井隆三, 栗山新一, 松田秀一.急性期肩鎖関節脱臼に対する鏡視下一重束烏口鎖骨靱帯再建術の画像所見. 肩関節2019;43(2):419-422.
  • Umatani N, Arai R, Kuriyama S, Matsuda S. Anatomical limitations of bicepstenodesis using an interference screw for Asian people: A cadaveric study. JShoulder Elbow Surg Int 2020;4(3):422-426.
  • Umatani N, Kuriyama S, Nishitani K, Nakamura S, Ito H, Matsuda S. Femoralbowing affects varus femoral alignment but not patient satisfaction inmechanically aligned total knee arthroplasty. Eur J Orthop Surg Traumatol.published on line: 15 November 2021.https://doi.org/10.1007/s00590-021-03164-0.
  • 馬谷直樹, 竹原元司. 上腕二頭筋長頭腱固定術における解剖学的制限. 肩関節2022;46(2):418-422.
  • 竹原元司, 馬谷直樹. 肩甲上腕関節まで波及した化膿性肩鎖関節炎の1例. 肩関節2022;46(1):246-249.
  • 竹原元司, 馬谷直樹. 上腕二頭筋長頭腱損傷の関節鏡評価. 肩関節2023;47(2):381-384.
  • 馬谷直樹. 両側上腕骨頭壊死症に対してステムレス人工骨頭置換術を施行した1例.肩関節 2024;48(1):249-251.
  • 馬谷直樹. テープ材付きスクリューアンカーを使用したtranstendinous biceps tenodesisの治療成績. 肩関節 2025
共著論文
  • 端里香, 馬谷直樹, 三浦綾乃, 田中瞳, 田中信太郎, 甲斐昌彦, 中内昭平, 島谷昌孝, 和田芳郎, 大島利夫. 慢性咳嗽を初発症状とした大動脈炎症候群の1例. 小児科臨床. 2010;63(2):329-334.
  • 小堀かおり, 小堀真, 神里晋, 吉田正弘, 冨永亨, 栗田和宏, 野村和重, 鈴木祥浩, 古舘武士, 藤井貴之, 田中達也, 川口誠司, 奥津弥一郎, 馬谷直樹, 尾藤博信. Ballon kyphoplastyの治療経験. 静岡整形外科医学雑誌. 2011;4(2):117-121.
  • 小堀眞, 神里晋, 吉田正弘, 冨永亨, 栗田和宏, 松岡将之, 古舘武士, 藤井貴之, 奥津弥一郎, 村上純一, 馬谷直樹, 田中達也, 吉岡篤志, 小堀かおり. THA成績 新しい人工股関節 Dolphin Hipの開発と短期成績. 日本人工関節学会誌. 2011;41:194-195.
  • 村上純一, 小堀眞, 神里晋, 吉田正弘, 富永亨, 栗田和宏, 古舘武士, 松岡将之, 藤井貴之, 田中達也, 馬谷直樹, 奥津弥一郎, 小堀かおり. 90度屈曲強直膝に対し人工関節置換術を行った1例. 東海関節. 2011;3:87-89.
  • 井上悟史, 栗山新一, 百名克文, 玉置康之, 田中康之, 川井康嗣, 打越顯, 植田成実, 高山和政, 別當沙織, 馬谷直樹, 丸山征爾, 中村賢司, 古川剛. TKA再置換と拘束性インプラント 人工膝関節全置換術後深部感染に対する再置換術例の検討. 日本人工関節学会誌. 2012;42:203-204.
  • 井上悟史, 栗山新一, 百名克文, 玉置康之, 田中康之, 川井康嗣, 打越顯, 別當沙織, 馬谷直樹, 丸山征爾, 中村賢司, 古川剛, 岩井輝修. TKA画像評価 人工膝関節全置換術における大腿骨側面アライメントの大腿骨前方骨切り面への影響. 日本人工関節学会誌. 2013;43:697-698.
  • 岩井輝修, 百名克文, 玉置康之, 田中康之, 川井康嗣, 井上悟史, 打越顕, 丸山征爾, 馬谷直樹, 坂口雅彦, 中村賢司, 古川剛, 光澤定己, 仲谷健次. 寛骨臼骨折の観血的骨接合において合併アプローチを行った症例検討. 日本赤十字社和歌山医療センター医学雑誌. 2014;31:87-93.
  • 玉置康之, 百名克文, 田中康之, 井上悟史, 川井康嗣, 打越顕, 丸山征爾, 馬谷直樹, 坂口雅彦, 中村賢司, 古川剛, 岩井輝修, 光澤定己, 仲谷健次. 周術期総腓骨神経麻痺 下肢手術での予防と対策. 臨床整形外科. 2014;49(5):411-414.
  • 井上悟史, 百名克文, 玉置康之, 田中康之, 川井康嗣, 打越顯, 馬谷直樹, 坂口雅彦, 丸山征爾, 中村賢司, 古川剛, 岩井輝修, 光澤定己, 仲谷健次. UKA 人工膝関節単顆置換術における大腿骨側コンポーネントの回旋設置角度に大腿骨遠位骨切り面外側縁は指標になり得るか. 日本人工関節学会誌. 2014;44:225-226.
  • 玉置康之, 百名克文, 田中康之, 川井康嗣, 馬谷直樹, 古川剛. 非転位型大腿骨頸部骨折における後捻の検討. 骨折. 2015;37(1):119-121.
  • 水野泰行, 小林雅彦, 船越登, 森大祐, 馬谷直樹. 肩関節垂直脱臼後に上腕二頭筋長頭腱が前下方に嵌頓し、徒手整復不能で鏡視下整復術を行ったきわめて稀な1例. 肩関節. 2016;40(2):746-749.
  • 小林雅彦, 水野泰之, 森大祐, 馬谷直樹. 肩甲骨-肩甲下筋間に生じる”Gap sign”は肩甲下筋腱断裂を予測しうる. 肩関節. 2016;40(2):513-517.
  • 小林雅彦, 水野泰行, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. 自家培養軟骨移植(JACC)の手術手技上の工夫と問題点. JOSKAS. 2017;42(1):58-59.
  • 小林雅彦, 水野泰行, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. Lafosse type-I・II肩甲下筋腱断裂の新しい指標である”Gap sign”は腱板修復術後に改善する. JOSKAS. 2017;42(1):20-21.
  • 水野泰行, 小林雅彦, 森大祐, 馬谷直樹, 山下文治. 反復性膝蓋骨脱臼に対するMPFL再建術後成績についての検討. JOSKAS. 2017;42(2):328-329.
  • 小林雅彦, 水野泰行, 森大祐, 馬谷直樹, 船越登. 肩甲下筋腱断裂の小断裂の新指標である”Gap sign”の腱板修復術後の変化. 肩関節. 2017;41(3):778-782.
  • 小林雅彦, 水野泰行, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. 鏡視下手術時の中関節上腕靱帯の位置を表す”Cruciate Sign”は肩甲下筋腱断裂重症度に相関する. JOSKAS. 2018;43(1):34-35.
  • 小林雅彦, 水野泰行, 馬谷直樹, 船越登, 森大祐, 木崎一葉, 山下文治. 膝骨軟骨病変に対する自家骨軟骨移植術後のスポーツ復帰. 別冊整形外科. 2018;73:197-199.
  • 水野泰行, 小林雅彦, 馬谷直樹, 船越登, 山下文治. 膝離断性骨軟骨炎に対する手術的治療およびスポーツ復帰. 別冊整形外科. 2018;73:191-196.
  • 森大祐, 馬谷直樹, 水野泰行, 船越登, 山下文治, 小林雅彦. 胸鎖関節・肩鎖関節・肩関節脱臼に対するスポーツ復帰に向けた予防と治療. 別冊整形外科. 2018;73:113-118.
  • 水野泰行, 小林雅彦, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. 骨軟骨移植術の手法を併用した自家培養軟骨移植術(JACC)の2例. JOSKAS. 2018;43(2):324-325.
  • 小林雅彦, 水野泰行, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. 外傷性膝軟骨損傷に対する自家培養軟骨移植(JACC)の短期成績. JOSKAS. 2018;43(2):322-323.
  • 小林雅彦, 水野泰之, 森大祐, 馬谷直樹, 船越登. Cruciate Signは肩甲下筋腱断裂の重症度に相関する. 肩関節. 2018;42(3):728-730.
  • 水野泰行, 船越登, 森大祐, 馬谷直樹, 小林雅彦. 外側円板状半月切除後に膝外反変形を伴う軟骨損傷をきたした1例. 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 2018;61(6):1345-1346.
  • Mori D, Kida Y, Kizaki K, Umatani N, Funakoshi N, Mizuno Y, Yamashita F, Kobayashi M. Bone healing potential of fascia lata autografts to the humeral head footprint in rotator cuff reconstruction based on magnetic resonance imaging and histologic evaluations. J Shoulder Elbow Surg. 2019;28(7):1363-70.
  • 小林雅彦, 水野泰行, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. “Cruciate Sign”は肩甲下筋腱断裂を示唆する. JOSKAS. 2019;44(1):12-13.
  • 小林雅彦, 水野泰行, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. 膝軟骨損傷に対する自家培養軟骨移植(JACC)の短期成績. JOSKAS. 2019;44(2):356-357.
  • 水野泰行, 小林雅彦, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. JuggerKnotソフトアンカー使用自家培養軟骨移植術(JACC)後におけるMRI上の変化について. JOSKAS. 2019;44(2):348-349.
  • Nishitani K, Kuriyama S, Nakamura S, Umatani N, Ito H, Matsuda S. Excessive flexed position of the femoral component was associated with poor new Knee Society Score after total knee arthroplasty with the Bi-Surface knee prosthesis. Bone Joint J 2020;102-B(6_Supple_A):36-42.
  • 坂崎太紀, 新井隆三, 馬谷直樹, 松田秀一. 外傷による反復性肩関節後方脱臼の1例. JOSKAS. 2021;46(3):482-486.
  • 曽我聡之, 太田壮一, 井関雅紀, 貝澤幸俊, 馬谷直樹, 舩本知里. 大腿骨頸部骨折に対するHansson pinloc systemの当科における治療成績. 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 2022;65(1):127-128.
  • Maeda T, Kuriyama S, Ito T, Umatani N, Nishitani K, Nakamura S, Matsuda S. Preoperative radiographs underdiagnose the severity of lateral femoral and medial trochlear cartilage damage in varus osteoarthritis knees. Mod Rheumatol. 2023 Dec 20:road113. doi: 10.1093/mr/road113. PMID: 38123467.小林雅彦, 水野泰行, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. 膝軟骨損傷に対する自家培養軟骨移植(JACC)の短期成績. JOSKAS. 2019;44(2):356-357.水野泰行, 小林雅彦, 馬谷直樹, 森大祐, 山下文治. JuggerKnotソフトアンカー使用自家培養軟骨移植術(JACC)後におけるMRI上の変化について. JOSKAS. 2019;44(2):348-349.
  • 井上大輔, 畑中將希, 宇多恵一郎, 惠飛須俊彦, 馬谷直樹. 上方関節唇損傷を合併した非外傷性腱板断裂患者の肩関節機能の特徴. 総合理学療法学. 2024;4:47-53.
  • Miyasaka J, Arai R, Yoshioka Y, Takuma Y, Umatani N, Nishitani K, Nakamura S, Kuriyama S, Ikeguchi R, Matsuda S. A new method of the dynamic assessment of the supraspinatus using ultrasonography. WFUMB Ultrasound Open 2024 June 1;2:100042.
著書
  • スポーツにおけるSLAP損傷および上腕二頭筋長頭腱炎・損傷 「整形外科医のための肩のスポーツ診療のすべて」 日本医事新報社 2021/12
  • スポーツにおけるSLAP損傷および上腕二頭筋長頭腱炎・損傷 「肩のスポーツリハビリテーション」 日本医事新報社 2022/2
  • テープ材付きscrew anchorを使用した関節鏡視下transtendinous biceps tenodesis. 手術動画 surgical technique. Depuy Synthes (Johnson & Johnson) 2023/3

詳細は、個人ホームページ参照(https://umataninaoki.com/)

ドクターズインタビュー:馬谷直樹 院長

アスレティックス整形外科肩膝スポーツクリニックは、2025年秋、院長の地元である八尾市に開院します。院長の馬谷直樹先生は、ご自身も野球に打ち込み、度重なるケガや7回もの手術、そしてリハビリを乗り越えてきた経験を持つ整形外科医です。スポーツと共に歩んできたからこそ、痛みや不安を抱える患者様の気持ちに深く寄り添い、共に回復を目指します。

「スポーツを続けられる人生は豊かだ」。その信念のもと、専門である肩・膝・スポーツ整形外科領域の高度な知識と技術、そして豊富な臨床経験を活かし、子どもから大人まで、誰もが健康で活動的な人生を送れるよう、地域医療に貢献したいと語る馬谷院長。スポーツドクターを志した原点から、理想のクリニック実現にかける想いまで、詳しくお話を伺いました。

Q1. 整形外科医、特にスポーツドクターを目指された経緯を教えて下さい。

「原点は、高校3年生の夏に経験した膝のケガと手術です。野球一筋だった私にとって、それは大きな挫折でしたが、同時に『スポーツドクターになりたい』という強い目標を与えてくれました。医師になること自体よりも、自分と同じようにケガで苦しむ選手を支えたい、その一心でした。

当時の私は正直、野球ばかりで勉強は二の次(苦笑)。偏差値30台からのスタートで、周囲からは『医学部なんて到底無理だ』と言われました。それでも諦めきれず、親に頼み込んで1年間の浪人生活へ。毎日15時間以上、教科書ガイドを片手に基礎から必死に勉強しました。がむしゃらに努力し、何とか医学部に合格できた時の喜びは今でも忘れられません。合格発表の後の帰りの電車で号泣してしまいました。

大学入学後も野球部でプレーを続けながら、無事に医師国家試験に合格。卒業後は、多くの整形外科症例が集まり、救急医療にも力を入れている総合病院で医師としてのキャリアをスタートさせました。2年間の初期研修では、整形外科はもちろん、内科、外科、救急科など様々な科を回り、医師としての総合力を養いました。特に整形外科を重点的に学んだ半年間は、私の医師としての礎を築く貴重な期間となりました。」

Q2. 若い頃から非常に多くの手術経験を積まれたそうですね。

「幸運なことに、最初に勤務した病院には、技術はもちろん人間的にも素晴らしい指導医の先生がおられました。その先生から、知識や手技だけでなく、『医師としての心構え』や『患者さんとの向き合い方』といった、教科書には載っていない本当に大切なことを、文字通り叩き込んでいただきました。その教えは、今でも私の診療の核となっています。
『早く一人前になりたい』という一心で、指導医の先生にお願いして、朝から晩まで手術室に詰める毎日でした。その結果、半年間で執刀・助手を合わせて200件以上という、通常では考えられないほど多くの手術を経験させていただきました。この時期に徹底的に基礎を学べたことが、今の私に繋がっています。
その後、指導医の先生の勧めもあり、さらなる経験を求めて静岡の三次救急病院へ移りました。年間2000件以上の手術が行われ、ドクターヘリも運用されるような病院で、脊椎、人工関節、関節鏡、手の外科など、あらゆる分野の重症外傷や難症例を昼夜問わず担当しました。まさに『寝る間も惜しんで』という状況でしたが、どんな症例にも冷静かつ迅速に対応できる力が身についていくのを実感しました。当時はそれが当たり前だと思っていましたが、今振り返ると、医師としての胆力を鍛えられた、非常に濃密な時間でしたね。ただ、一度体調を崩したことを機に、関西へ戻ることを決意しました。」

Q3. 関西に戻られてからのご経歴と、専門性を深められた過程について教えて下さい。

「和歌山の地域中核病院でも、引き続き多忙な日々を送りながら、整形外科医としての幅を広げました。同時に、少しずつ時間的な余裕も生まれてきたため、本来の目標であったスポーツ整形外科の勉強会や学会へ積極的に参加し、専門知識のアップデートに努めました。

そして、肩・膝・スポーツ分野の専門性をさらに高めるため、関節鏡手術で有名な京都市内の専門病院へ移りました。ここでは年間約700件もの関節鏡手術が行われており、肩関節、膝関節を中心に、トップアスリートから一般の方まで、数多くのスポーツ関連疾患の診断・治療・手術に携わることができました。この3年間で、専門医としての揺るぎない自信を得ることができました。

臨床経験を積む一方で、学術的な視点の必要性も痛感していました。そこで、京都大学の整形外科教室でお世話になり、2年間、医学研究に没頭する機会をいただきました。献体を用いた基礎研究や臨床研究に取り組み、その成果を国内外の学会で発表し、英語論文として発表することもできました。臨床とはまた違う大変さがありましたが、エビデンスに基づいた医療を提供するための重要な視点を養うことができました。

その後、地元大阪の関西電力病院に移り、これまでの経験で培った臨床能力と研究で得た学術的視点を融合させながら、肩・膝・スポーツ分野の責任者として診療にあたってきました。

Q4. そして、今回、地元・八尾市での開院を決意された理由をお聞かせください。

京都大学での研究生活を経て、久しぶりに関西電力病院で大阪での診療に戻った際、改めて生まれ育った八尾という街の温かさ、居心地の良さを実感しました。そして、『この愛着ある地元・八尾の医療に貢献したい』という想いが日増しに強くなっていったのです。

これまでの総合病院での経験を通して、外来での丁寧な診察や、継続的なリハビリテーションの重要性を痛感してきました。特に、私の専門とする肩・膝・スポーツ疾患の患者様は、手術だけでなく、保存療法やリハビリが治療の中心となるケースも少なくありません。しかし、大きな病院では、どうしても一人ひとりの患者様と向き合う時間に限りがあり、十分な時間をかけた診療やリハビリを提供することが難しい側面もありました。

また、得意とする関節鏡手術は低侵襲で早期退院が可能ですが、その後のパフォーマンス回復には、質の高いリハビリテーションが不可欠です。

『外来診療にしっかりと時間をかけ、診断から治療、そして最も重要ともいえるリハビリテーションまで、一貫して質の高い医療を提供したい』。そして、『これまで培ってきた知識と技術を、地元八尾の皆様のために最大限活かしたい』。その想いを実現する場所として、自らクリニックを開業するという決断に至りました。」

ご来院を検討されている患者さまへ

「当院は2025年秋、八尾市北久宝寺に開院いたします。目指すのは、地域の皆様にとって、どんな些細な痛みや不安でも、『まずはあそこに行ってみよう』と思っていただける、身近で頼れるクリニックです。患者様との対話を何よりも大切にし、お一人おひとりの症状だけでなく、その背景にある生活やお気持ちにも寄り添った、温かい診療を心がけてまいります。

肩が痛くて腕が上がらない、膝が痛くて歩くのが辛い、スポーツでケガをしてしまった、腰や首の痛みがなかなか治らない、骨の健康が心配…など、運動器に関するお悩みがあれば、どんなことでも遠慮なくご相談ください。

院内は、関西最大級の広々としたリハビリテーション室をはじめ、最新の医療機器を揃えるだけでなく、誰もが安心してリラックスできる空間づくりにもこだわりました。私自身が生まれ育ったこの八尾の地で、皆様が痛みから解放され、健康で活動的な毎日を取り戻せるよう、スタッフ一同、全力でサポートさせていただきます。皆様にお会いできる日を、心より楽しみにしております。」

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