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体外衝撃波療法(拡散型)とは?

体外衝撃波療法は、体の外から特殊な圧力波(衝撃波)を痛みのある部位に照射する、非侵襲的(手術や注射を伴わない)な治療法です。当院では、拡散型(Radial Type)と呼ばれるタイプの治療器(BTL社製 BTL-6000 Top Line)を導入しています。
拡散型の圧力波は、皮膚表面から放射状に広がりながら組織に伝わり、以下のような効果を通じて、痛みの軽減や組織の修復を促すと考えられています。
- 痛みの感覚を伝える神経に作用し、痛みを和らげる。
- 患部の血流を増加させ、組織の回復に必要な物質の供給を促す。
- 炎症を引き起こす物質を減らし、組織の修復プロセスを活性化させる。
- 硬くなった筋肉や腱の緊張を和らげる。
どのような場合に検討されるか?
主に、薬物療法、リハビリテーション、通常の注射などの保存療法で改善が難しい慢性的な腱や筋膜の痛みに対して有効性が期待されます。
対象となる主な疾患例
足 | 足底腱膜炎(足裏の痛み)、アキレス腱炎・アキレス腱付着部炎 |
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膝 | 膝蓋腱炎(ジャンパー膝) |
肘 | テニス肘(上腕骨外側上顆炎)、ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎) |
肩 | 石灰沈着性腱板炎(※)、肩腱板炎 |
その他 | 疲労骨折(※)、筋・筋膜性疼痛症候群(トリガーポイント)など |
(※)疾患や状態によっては、集束型体外衝撃波や他の治療法がより適している場合もあります。医師が適切に判断します。
体外衝撃波療法のメリット・デメリット
メリット
- 手術や麻酔が不要で、身体への負担が少ない。
- 治療時間が短い(1回あたり5~10分程度)。
- 治療後すぐに日常生活に戻れることが多い。
- 副作用が比較的少ない。
- 難治性の痛みに対する新たな選択肢となり得る。
デメリット
- 治療中に多少の痛みを感じることがあります(出力は調整可能です)。
- 治療後に一時的な痛み、赤み、腫れ、点状の内出血などが生じることがあります。
- 効果の現れ方には個人差があり、複数回の治療が必要となることが多い(通常3~5回程度)。
特定の疾患(難治性足底腱膜炎など)以外は、健康保険が適用されない自由診療となります。費用についてはお問い合わせください。
妊娠中の方、治療部位に悪性腫瘍や感染がある方、血液凝固障害のある方などは適応外です。
当院の体外衝撃波療法
1. 整形外科専門医による適切な診断
医師が診察と必要な検査を行い、体外衝撃波療法の適応を慎重に判断します。
また、リハビリテーションなど他の治療法との組み合わせを考慮します。
2. 拡散型圧力波治療器による施術
最新の拡散型治療器(BTL-6000 Top Line)を使用します。
3. 治療の流れ
- 診察にて治療部位を決定します。
- 皮膚にジェルを塗り、アプリケーター(照射する先端部分)を当てて圧力波を照射します。
- 1回の治療時間は5~10分程度です。
- 通常、週に1回のペースで、3~5回程度の治療を行います(症状により異なります)。
ご留意いただきたいこと
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当日からシャワーを浴びていただくことは可能ですが、入浴は控えてください。
また、軽い運動は2~3日控え、負担がかかる動作や運動は2週程度控えてください。
稀に、注射した箇所が内出血や薬剤アレルギーを起こすことがあります。