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「ただの首こり」と思っていても、背景には神経の圧迫や骨・関節の問題が隠れていることも少なくありません。首の症状でお悩みの方は、自己判断せずに一度整形外科にご相談ください。
「首の痛み」で整形外科を受診すべき症状
以下のような症状がある場合は、ご相談ください。
1. 痛み
- 首や肩にかけて痛む、重だるい。
- 後ろを振り向くなど、首を動かすと痛みが走る。
- 安静にしていても首が痛む。
- 頭痛や吐き気を伴うことがある。
- 歩き始めや、長時間歩いた後に足の付け根やお尻、太ももが痛む。
- 椅子から立ち上がるときに痛む。
2. こり・張り
- 首や肩周りが常に張っている、ガチガチにこっている。
3. 動きにくさ
- 首が動かしにくい、特定の方向に曲げられない(可動域制限)。
- 寝違えたような状態が続く股関節周辺で音がする、引っかかる感じがする。
4. しびれ・感覚異常
- 首から肩、腕、手にかけてしびれやピリピリ感がある。
- 腕や手の感覚が鈍い。
5. 筋力低下
- 腕や手に力が入りにくい、物をよく落とす。
6. 歩行障害
- 歩きにくい、足がもつれる感じがする。
7. その他
- 首を動かすと、手足にしびれや電気が走るような感覚がある。
- めまいやふらつきがある。
首の痛みの主な原因
日常生活に起因するもの
不良姿勢
長時間同じ姿勢(デスクワークでの前かがみ、スマートフォンの見すぎなど)を続けることによる筋肉の緊張や疲労。
頸椎椎間板ヘルニア
首の骨(頸椎)の間にあるクッション(椎間板)が飛び出し、神経を圧迫する状態。首の痛みや、腕・手へのしびれ、痛み、筋力低下を引き起こします。
変形性頸椎症
加齢などにより頸椎が変形し、骨のトゲ(骨棘)ができたり、椎間板がすり減ったりして、神経(脊髄や神経根)を圧迫する状態。首の痛み、腕へのしびれ・痛み、進行すると歩行障害などを引き起こします。
頸椎捻挫(むちうち症)
交通事故やスポーツなどで首に強い衝撃が加わり、首の筋肉や靭帯、関節などが損傷した状態。首の痛みだけでなく、頭痛、めまい、吐き気、腕のしびれなどを伴うこともあります。
スポーツに起因するもの
頸椎捻挫
ラグビーや柔道など、コンタクトスポーツで起こりやすいです。
バーナー症候群
タックルなどで首から腕への神経(腕神経叢)が引き伸ばされたり圧迫されたりして、一時的に腕に電気が走るような痛みやしびれ、脱力感が生じる状態。
頸髄損傷
より強い衝撃により頸椎が脱臼・骨折し、脊髄が損傷した状態。
手足の麻痺や呼吸障害など、重篤な後遺症につながる可能性があり、迅速かつ専門的な対応が必要です。
診断と治療
けがの内容によって治療法は異なりますが、例えば次のような治療をおこないます。
診断
- 詳しく症状やきっかけを伺い、首の動きや神経の状態(感覚、筋力、反射など)を診察します。
- レントゲン検査で骨の変形や並びを確認します。
- 必要に応じて、超音波(エコー)検査で筋肉や神経の状態の確認、提携病院でMRI検査などを行い、神経の圧迫などをより詳しく評価します。
治療
ラクビーやアメフトなど、タックルや衝突が多いスポーツで発症しやすい障害です。頸椎が通常の可動域よりも大きく曲がってしまうことで、首から腕を通る神経が引っ張られたり、挟まれたりすることで起こります。
頸椎から上肢にかけて痛み・しびれ・灼熱感などの症状が出ます。
保存療法
安静・生活指導 | 症状を悪化させる姿勢や動作を避け、必要に応じて頸椎カラーなどで一時的に固定します。 |
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薬物療法 | 痛みを和らげる消炎鎮痛薬(内服、外用)、筋肉の緊張をほぐす筋弛緩薬、しびれを改善するビタミン剤や神経障害性疼痛治療薬などを処方します。 |
注射療法 | 痛みが強い場合や神経の炎症を抑えるために、トリガーポイント注射や神経ブロック注射などを行うことがあります。 |
リハビリテーション | 理学療法士が、首周りの筋肉のストレッチ、筋力強化、姿勢改善指導、物理療法(温熱、電気治療など)を行い、症状の改善と再発予防を目指します。 |
手術療法
保存療法で十分な効果が得られない場合や、強い神経の圧迫により麻痺が進行する場合などには、手術が必要となることがあります。手術が必要と判断された場合は、連携する専門病院をご紹介します。
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首の痛みは、原因によって治療法が大きく異なります。症状が軽い場合でも、放置せずに原因を特定し、適切な治療を開始することが大切です。気になる症状があれば、お気軽に当院にご相談ください