【院長ブログ】整形外科診療における超音波検査の優位点

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【院長ブログ】整形外科診療における超音波検査の優位点

2024.11.08

当院では最新の超音波検査装置を複数台導入予定です。
超音波検査は、整形外科の診察や治療において非常に有用なツールで、X線やCT検査、MRI検査といった他の画像診断装置にはない多くの利点があります。主な優位点は以下のとおりとなります。

1. リアルタイムでの観察が可能

超音波検査は、リアルタイムで画像を表示できるため、患者の関節や筋肉の動きに応じた状態の変化をその場で確認できます。リアルタイムで観察できるため、動作中の異常や痛みの原因を把握しやすく、迅速な診断が可能です。

2. 放射線被曝がない

超音波検査は、X線やCT検査とは異なり、放射線被曝がないため、妊娠中や小児の患者様にも安全に使用できます。また、安心して繰り返し検査できます。

3. 筋肉や腱、靭帯などの軟部組織の詳細な描出が可能

超音波検査は筋肉、腱、靭帯、神経といった軟部組織を高解像度で描出できるため、整形外科領域での診断に適しています。特に腱鞘炎や筋損傷、靭帯損傷など、関節や周辺組織の状態を評価する際に役立ちます。

4. 手技ガイドとしての使用

超音波検査を使うことで、関節内注射やハイドロリリース、神経ブロックといった処置の際に、針や器具の位置を正確に確認しながら進めることができます。注射や治療手技の成功率が向上し、患者様にとっても安全で痛みが少ない治療が可能です。

5. ベッドサイドでの検査が可能

超音波検査装置は比較的コンパクトで、持ち運びしやすいため、ベッドサイドで検査が可能です。患者様が動けない場合や移動が難しい場合にも、迅速に診断や検査ができ効率的な診療に役立ちます。

6. コストが比較的低い

超音波検査は、CT検査やMRI検査に比べて設備や運用コストが低く、患者様の費用負担を軽減できます。また、繰り返し使用できるため、定期的なフォローアップやリハビリ時の状態確認など、継続的な診断にも適しています。

7. 動作評価と筋骨格系の障害の早期発見が可能

筋骨格系の疾患は、特定の動作で痛みなどの症状が出現することが多いですが、超音波検査では、その動作を行いながら筋骨格系の異常や炎症の状態を観察できます。また、症状が出始めたばかりの初期段階でも、炎症や血流の変化を確認できるため、早期診断や治療に役立ちます。

これらの特徴から、超音波検査は整形外科領域で非常に役立つツールとなっています。特にリアルタイムで軟部組織を評価できる点や、手技ガイドとしての利用により、診断・治療の正確性が高まります。